東京大学海洋研究所 共同利用シンポジウム
日本動物園水族館協会後援
「環境問題と水族館 その現状、課題、そして将来展望」 |
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日時: |
平成19年12月6日(木)13:00~17:15
平成19年12月7日(金)10:00~17:05 |
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場所: |
東京大学海洋研究所 講堂
〒164-8639 東京都中野区南台1-15-1
TEL 03-5351-6342 |
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コンビーナー: |
猿渡敏郎 (東京大学海洋研究所),
西源二郎 (東海大学海洋科学博物館) |
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海洋研対応者: |
猿渡敏郎 東京大学海洋研究所
〒164-8639 東京都中野区南台1-15-1
TEL 03-5351-6500 tsaruwat@ori.u-tokyo.ac.jp |
開催趣旨 |
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現在日本国内には68の水族館が存在し、展示されている水生生物は質も量も世界一である。飼育技術も極めて高い水準にあり、希少生物の保全にも貢献している。しかし、水族館と大学、水研、水試等の水生生物を扱う研究機関との研究活動の上での連携は必ずしも円滑に行なわれているとは言えない。また近年では、人口構成の変化、学習指導要領の変更にともない、水族館に対して、社会教育機関としての役割に対する要求が高まりを見せている。水族館を取り巻くこのような昨今の社会状況を踏まえ、平成17年12月5-6日に東京大学海洋研究所講堂において、二ヶ国からのべ155名が参加した共同利用シンポジウム「水生生物研究機関としての水族館。その研究資源活用の可能性」を開催した。このシンポジウムは水族館の研究機関としての位置づけを明確にすることに成功した。
このたび申請するシンポジウムでは、研究活動からさらにもう一歩踏み込んだ形で、水族館のあるべき姿について討論する。環境問題と水族館をメインテーマに、水族館における生物多様性研究と環境教育、希少水生生物の繁殖保全など、水族館が地域に根ざしたかたちでイニシアチブを握る可能性のある活動の実例報告と問題提起を通して、新たな水族館像の構築を目指す。また、各研究機関との連携についても、過去の事例に基づいた反省も含めて同様に議論する。これは、水族館、大学、水研、水試、初等・中等・高等教育機関の有機的な連携こそ、水生生物を扱う研究・社会教育活動を行なっていく上で必要不可欠なソーシャルキャピタルの整備につながり、教育・研究機関としての水族館の姿を明確にすると期待されるからである。本シンポジウムにより、21世紀の理想の水族館像が構築されると期待される。 |
プログラム |
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12月6日(木) |
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13:00~13:05 |
開会の挨拶&開催趣旨説明 |
猿渡敏郎 東大海洋研 |
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第一部 水族館と水環境 |
1 |
13:05~13:30 |
水族館の活動と環境問題 |
西 源二郎 東海大海洋科学博物館 |
2 |
13:30~13:55 |
水族館の水管理 |
塚田 修 鳥羽水族館 |
3 |
13:55~14:20 |
濾過バクテリアの話 |
浦川秀敏 東大海洋研 |
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休憩 |
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第二部 水族館における水生生物の繁殖 |
4 |
14:35~15:00 |
水族館で海産魚類を増やす |
鈴木宏易 東海大学海洋科学博物館 |
5 |
15:00~15:25 |
シロワニの繁殖期と摂餌量の変化 |
森 徹 海の中道海洋科学館 |
6 |
15:25~15:50 |
水族館における種苗生産 |
田中 平 大分マリーンパレス |
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休憩 |
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第三部 水族館における生物多様性調査 |
7 |
16:00~16:25 |
沖縄の魚類相調査 |
戸田 実 沖縄美ら海水族館 |
8 |
16:25~16:50 |
新潟県でのトミヨ類(トゲウオ科)の
分布調査 |
中村幸弘 上越水族館 |
9 |
16:50~17:15 |
水族館の環境情報収集機能
―ミドリイガイ調査を例として― |
植田育男 新江ノ島水族館 |
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17:40~ |
懇親会 海洋研 講堂 |
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12月7日(金) |
第四部 海外における水族館の活動 |
10 |
10:00~10:25 |
海外での多様な水族収集 |
櫻井 博 東京動物園協会 |
11 |
10:25~10:50 |
海外研究機関とのシーラカンス生態調査 |
岩田雅光 ふくしま海洋科学館 |
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休憩 |
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第五部 水族館での環境教育 |
12 |
11:00~11:25 |
環境保護(問題)に関する展示 |
布谷知夫 琵琶湖博物館 |
13 |
11:25~11:50 |
水中観察室とサケと環境教育 |
遊佐清明 千歳サケのふるさと館 |
14 |
11:50~12:15 |
環境教育への取組みについて |
村上寛之 大阪・海遊館 |
15 |
12:15~12:40 |
水産大学校との連携によるオープンラボの取り組み |
和田政士 しものせき水族館 |
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昼休み |
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第六部 水族館への期待 |
16 |
13:30~13:55 |
水族館vs博物館 |
平嶋健太郎 和歌山県立自然博物館 |
17 |
13:55~14:20 |
水族館の博物館機能に期待すること |
星野浩一 遠洋水産研究所 |
18 |
14:20~14:45 |
水族館は素材の宝庫 水族館と他機関との共同研究 |
松田 乾 名古屋港水族館 |
19 |
14:45~15:10 |
水族館との共同研究 お作法と期待 |
猿渡敏郎 東大海洋研 |
20 |
15:25~15:50 |
水族館へひとこと 外野席からの注文 |
鹿熊 勉 雑魚党 |
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15:50~17:00 |
総合討論 |
猿渡敏郎・西 源二郎 |
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17:00~17:05 |
閉会の挨拶 |
西 源二郎 |